紙ポスターとモニター画面の縦横比率の違い

デジタルサイネージで使用されているモニター画面は縦横の比率(縦横比)が9:16であることが一般的です。これはテレビ(16:9)と同じです。

さて、縦型のサイネージは紙ポスターの代替で使用されることも多いのですが、実は紙ポスターで使用される「A判」や「B判」といった規格は、画面の縦横比とは異なっているため、そのままデータを利用すると隙間ができたり裁ち落とし部分が出てしまいます。

紙のA判・B判の縦横比は「1:ルート2(1.41…)」ですから、モニター画面の縦横比「9:16」と比べるとやや正方形寄りの幅広なものになります。

この画像の例であれば、紙ポスターから情報を欠落させることなくモニター画面へ対応させるために、最低でもキャッチコピーが画面外にはみ出さないように調整する必要があります。


A)紙ポスター全体を縮小する

もっとも簡単な方法は、紙ポスター全体のサイズをぐっと小さくして画面の中へ押し込んでしまうやり方です。

元のバランスを変えることなくすべての情報を画面内に収めることができますが、全体の縦横比は依然揃っていないので余分なマージン(隙間)が発生します。マージン部分の色をモニターの機材色(たいてい黒)に合わせておけば、遠目で見てそれほど気にはなりません。しかし画面の中に何も映し出していない部分ができてしまうので勿体ないと感じるかもしれません。

またこの状態を何日間も連続で表示し続けた場合、マージンとの境目に焼き付きのような症状が現れることもあるので、注意が必要です。


B)全体を縮小した上でスペースを活用する

先ほどは上下にマージンができてしまっている状態でしたが、これを上下どちらかに寄せてまとめてしまうと、意外に広い空きスペースが生まれます。

この部分を単なる空間にしておくのではなく、インフォメーションなどを加えて活用することができます。ポスター本体と一体となるデザインをすることで、違和感なくまとめて見せられます。


C)レイアウトを調整する

紙ポスターの原画がAdobe IllustratorやPhotoshopのデータで、尚且つデザインを構成するそれぞれの要素が分離独立している状況で保存されていれば、レイアウトそのものを再調整することができます。

はみ出しているキャッチコピーの要素だけ縮小してバランスを取るなど、画面全体をフルに活用できるため美しく見せることができます。

ただしこの手法が使用できるかどうかは原画データ次第です。またレイアウトを改変が「同一性保持権」を侵害する行為とみなされる可能性もありますので、モーション加工と同様に必ず権利者の許諾が必要です。


サイネージPROのMotion POPでは紙ポスター素材の再活用をおすすめしており、こうした問題にも高い確率で遭遇します。いずれの方法を使用できるかは制作プランや素材の状況にもよりますが、一般的にはA>B>Cの順に時間・費用ともかかります。

特にご希望が無い場合はAの方法で対応させていただく事になりますが、コストの差はそれほど大きなものではありませんので、ぜひサイネージが有効に活用できる方法をお選びいただければと思います。